便秘と感情のつまり:東洋医学による新たな視点

便秘・お腹のトラブル

便秘で苦しんで来店される女性たちに対して、「便秘は感情のつまりなんですよ」という言葉を伝えることがよくあります。一見、理解しにくいかもしれませんが、ここでは東洋医学の視点から、便秘についてわかりやすく説明していきたいと思います。

東洋医学では、便秘は体内のエネルギーの流れが滞り、腸の機能が低下している状態と解釈されます。この体内のエネルギーは、私たちが普段”気”と呼んでいるものです。”元気”、”気力”、”根気”、”やる気”、”人気”、”雰囲気”など、私たちの日常生活には”気”という言葉が溢れています。東洋医学はこの”気”の流れが滞ったり不足することで、病気や不調が起こると考えています。

感情のつまりも、この”気”の流れを阻害し、体の機能を低下させる要因とされています。ストレスや悲しみ、不安などの強い感情が体内に溜まると、“気”の流れが滞り、腸の動きが弱まり、便秘の症状が現れることがあります。日本語の慣用句にも、「腹が立つ」、「腹を煮やす」など、感情と腹部の関係を示す表現が多く存在します。

当サロンでは、便秘に悩む皆さんの”気”の滞りを解消し、腸の機能を活性化することで、便秘の改善を目指しています。

このような説明をすると、「それは非科学的だ」と反論されることもあります。確かに、”気”や感情とお腹の関係性は科学的に直接観測されるものではなく、東洋医学独自の視点です。しかし、全てを科学的に理解しようとすることが必ずしも最善とは限りません。

「便秘には便秘薬」、「腸内環境には生きた乳酸菌」。これらは多くの人が当然のように信じている解決策です。しかし、実際にこれらを科学的に説明できる人がどれだけいるのでしょう?我々は、科学的だから信じるのではなく、科学的っぽいから信じてしまう傾向があるかもしれません。

「全てを理解する」「全てを説明する」。しかし、身体や心はそんなに単純なものではないのではないでしょうか?